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 先生からの言葉(巻頭言



じゅうしちじょう
「十七帖」と古典の臨書


全国書教研連盟会長

井 上 孤 城



 本誌一般部規定課題「草書」について述べます。

 対象の「十七帖」は、草書体の中でも「章草」といい、王羲之の 尺牘(漢字だけで書かれた手紙文) 通で構成されたものです。

 通 ともそれぞれの冒頭語をとって〇〇帖と手紙1通ごとに帖名が付 けられています。これら 通を総括して「十七帖」と総称しますが、 この名は、第1通めの「希司馬帖」の書き出し文、「十七日先書」 からとったものです。

 羲之の「十七帖」は、草書の神品として唐の太宗が愛好し、巻子 本に仕立てたものを臨搨させて書の手本に供しました。
宋以後、 「十七帖」の翻刻本は百余種を数え、今日かなりの刻本が伝えられ ていますから、良否を吟味して法帖を購入することが必要です。

 毎月の競書課題は、 通のそれぞれから順番に2字ずつ熟語を 選定し、それを私が臨書したものを示します。同一の法帖によっ て臨書しても、個人差が出ますからこのことは承知しておいてく ださい。
わたしが臨書するに当たっての態度は「形臨」です。「意 臨」したい方は、自分で選んでください。

 また、当月号には、その帖の図版を2字?6字を目安に課題2 字を含めて示しますから、この図版によって臨書することをおす すめします。
私が臨書したものは、参考に留めるようにしてくだ さい。

 臨書とは、書の学習法の一形態です。手本となる碑法帖を傍に 置き、これを見ながら運筆・用筆・結構・性情などをくみとって 書くことです。
臨書の対象とする碑法帖は古典と限定され、中国 では清代まで、日本では江戸期までのものを指します。
指導者が 臨書したものを手本にして書くことは、「又臨」といって入門期の 学習法ですから、早く「又臨」から脱皮できるようにしましょう。





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